犬のブラッシングのやり方を解説!ブラシの選び方・嫌がる時の対処法も紹介

犬のブラッシングのやり方

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犬のブラッシングは健康面や衛生面において大切なお手入れのひとつです。

人と犬が快適に暮らせる住空間を作るにはブラッシングが欠かせませんが、正しいやり方でなければ犬に痛みを与えてしまうことがあります。

被毛に適したブラシ選びやブラッシングのやり方、嫌がる時の対処法などを参考に、犬にとってブラッシングの時間が癒しの時間となるようにしましょう。

ブラッシングの大切さ

みなさん、ブラッシングは被毛のもつれや抜け毛を取るためだけにするものだと思っていませんか?

実はブラッシングにはそれ以外にもメリットがたくさんあるんです。

ブラッシングの大切さを知ることで今まで面倒に思えていたブラッシングも愛犬のために毎日してあげたくなるはずです!

それでは意外と知られていないブラッシングの効果をみていきましょう。

ブラッシングで得られる効果
  • 被毛を美しく健康に保つ
  • 皮膚の血行促進
  • ノミ・ダニの早期発見
  • 皮膚疾患の予防と早期発見
  • コミュニケーションの向上
  • 抜け毛対策

ブラッシングをすることでこのような効果が得られます。ではこの効果についてもう少し詳しく説明しますね。

被毛を美しく健康に保つ

ブラッシングは被毛のもつれを防止し毛並みを整えることでツヤもでます。

夏場には、無駄な毛を取り除き通気性をよくすることで熱中症から愛犬を守ることにもなります。

またブラッシングをすることでお散歩で付いたホコリや砂、花粉などを落とすこともでき被毛やお部屋を清潔に保ちます。

皮膚の血行促進

ブラッシングは皮膚の血行を促進し、皮膚と被毛の新陳代謝を促します。

また適度な力で優しくブラッシングをすることで血流が良くなり、マッサージ効果が期待できるのです。

ノミ・ダニの早期発見

ノミやダニは皮膚炎や貧血、感染症などを引き起こします。ノミやダニが寄生していると体をかゆがったり、毛に黒いフケのような塊(ノミの糞)がみられます。ブラッシングはこれらを早期に発見し予防や駆除することができるのです。

マダニを見つけても無理に取らないで!

ダニの中でも犬に悪影響を及ぼすのが、様々な細菌やウイルスを媒介する「マダニ」です。マダニは人にも感染し重篤な症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。マダニは皮膚の奥まで噛みついているので、見つけても取り除くことはせず、すぐに動物病院を受診しましょう。

皮膚疾患の予防と早期発見

どんな犬種でも日々毛の生え変わりがあり、抜け毛を放置すると毛が絡まって通気性が悪くなります。そうなると皮膚が蒸れてしまい皮膚炎を引き起こすリスクがあるのです。

ブラッシングをすることで皮膚疾患を予防し、皮膚炎やイボ、脱毛、フケなどにもいち早く気づくことができます。

コミュニケーションの向上

飼い主さんがやさしくブラッシングすることで、愛犬が「ブラッシング=気持ちいいこと」と分かれば信頼関係も深まります。愛犬がリラックスしているお顔を見ればこちらまで癒されますよね。

また人に触られることに慣れていると、動物病院での診察やトリミングもスムーズ行うことができます。

抜け毛対策

犬が移動すると部屋のあちらこちらに毛が抜け落ちます。換毛期ともなればその量も多くてお掃除が大変!

犬の毛は空中に舞いやすいためハウスダストの原因にもなります。飼い主さんや愛犬のアレルギーを引き起こす可能性があるのでブラッシングでしっかり取り除き生活環境を清潔に保ちましょう。

犬と生活するうえで抜け毛は飼い主さんのお困りごとのひとつですよね。ブラッシングで得られる効果をより良くするためにはブラシ選びがとても重要になります。

では犬の被毛に適したブラシにはどんな種類があるのでしょうか。

犬の被毛に適したブラシの種類

犬の被毛には様々なタイプがありますよね。柴犬のようにモフモフした毛、プードルのようにカールした毛など犬種により毛の長さや固さ、量などは違ってきます。

犬の被毛に合ったブラシを選ぶことで、正しいブラッシングへとつながります。

まず愛犬の被毛のタイプを把握しましょう。

犬の被毛のタイプ

犬の被毛は生え方によって、オーバーコート(上毛)アンダーコート(下毛)に分けられ、両方の毛を持つものをダブルコート、オーバーコートしか持たないものをシングルコートとよびます。

また長さも「超短毛」「短毛」「長毛」などに分けられ、それぞれに適したブラシの種類があります。

主なブラシの種類

①スリッカーブラシ

スリッカーブラシ

一般的によく使用されているブラシで、ピン(針金)の部分がくの字に曲がっています。

ピンが毛の根元付近まで届き、毛玉をほぐしたり毛をすいたりするのに適しています。

長毛種、短毛種、ワイヤー種問わず全犬種に使用できる万能ブラシです。

②ピンブラシ

ピンブラシ

ピンがまっすぐで目も粗いため、毛が短いところや毛玉をときほぐすのには不向きですが、長い毛や細い毛を切る事なくブラッシングできる優しいブラシです。長毛種におすすめです。

③ラバーブラシ

ラバーブラシ

ゴム製やシリコン製のブラシで、短毛種におすすめです。ブラシ自体が柔らかく皮膚を傷つける心配がありません。

抜け毛を取り除くのに効果的でシャンプー中にも使用でき、マッサージ効果も期待できます。

④獣毛ブラシ

獣毛ブラシ

獣毛ブラシは静電気が起こりにくく、細かい毛を取り除いたり、仕上げとして毛艶を出すために使われるブラシです。

豚毛や猪毛を使用したものが多く、「豚毛」はほどよいしなやかさでやさしい使い心地から短毛種の犬におすすめ。「猪毛」は硬めでコシがあり、毛先までブラシを通してくれるため長毛種やくせ毛、巻き毛の強い犬種におすすめです。

⑤コーム

コーム

コームは最後に毛の流れを整えたり、残っている毛玉や絡まりがないかをチェックするために使います。

被毛の長さ別 ブラッシングのやり方

主なブラシの種類や特徴が分かったところで、被毛の長さに適したブラシやブラッシングのやり方をご紹介します。

まずブラッシングの注意点ですが、以下のようなことに気をつけながら行ってください。

  • 被毛に適したブラシでおこなう
  • 強い力で引っ張らない
  • 力を入れてブラシをかけない
  • 嫌がる時は無理強いしない

ブラッシングが苦手にならないように正しい方法で行いましょう。

超短毛タイプ

特徴

超短毛タイプは短毛種よりもさらに毛が短く、筋肉のラインがはっきり分かります。毛は短くても抜け毛は多めです。

短い毛はカーペットやソファに残りやすく長毛タイプよりお掃除が大変とも言われています。衛生環境を保つためにも毎日ブラッシングをしましょう。

代表的な犬種
  • チワワ(スムース)
  • ミニチュアダックスフンド(スムース)
  • ミニチュアピンシャー
  • イタリアングレーハウンド
  • フレンチブルドッグ
  • パグ
  • ドーベルマン

おすすめのブラシ

  • ラバーブラシ
  • 獣毛ブラシ

ブラッシングのやり方

ラバーブラシなどを使い、下に載せている毛の流れにそってやさしくなでるようにブラッシングしてみてください。毛が短い分、皮膚への刺激が伝わりやすいので力加減に気をつけましょう。

最後に獣毛ブラシをかけるとツヤがでますよ。

犬の毛の流れ

短毛タイプ

特徴

短毛タイプはスッキリとした見た目から長毛タイプよりお手入れの手間がかからないように思いますが、長毛タイプより毛が生え変わる周期が短いため、見た目以上に抜け毛が多いです。

とくにダブルコートの犬種は春と秋に換毛期があり驚くほどごっそり毛が抜けます。そのため毎日ブラッシングが必要になります。

代表的な犬種
  • 柴犬
  • 秋田犬
  • シベリアンハスキー
  • ラブラドールレトリーバー
  • ウェルシュコーギーペンブローク
  • ジャーマンシェパード

おすすめのブラシ

  • スリッカーブラシ
  • ラバーブラシ
  • 獣毛ブラシ

ブラッシングのやり方

顔や足先などの毛の短いところはラバーブラシを使用し、背中やお尻、尾などモフモフしているところはスリッカーブラシを使用するなど使い分けるとよいでしょう。

毛をかき分け根元からしっかり抜け毛を取り除きましょう。ただし、スリッカーブラシはピン先が尖っているので皮膚を傷つけてしまうことがあります。柄の部分を鉛筆を持つようにし、ポンポンと軽くたたくように動かしましょう。

長毛タイプ

換毛期のある犬

特徴

ふわふわの長い毛をしている長毛タイプは見た目からも、その綺麗な被毛を維持するために日々のお手入れが欠かせません。

お手入れを怠ると長い毛が絡まり、毛玉になってしまいます。

長毛タイプには巻き毛や直毛があったり、プードルやマルチーズのように毛が伸び続けるタイプと、ポメラニアンやゴールデンレトリーバーなどのように被毛がある一定の長さまでしか伸びないタイプがいます。

代表的な犬種
  • チワワ(ロング)
  • ミニチュアダックスフンド(ロング)
  • トイプードル
  • マルチーズ
  • ポメラニアン
  • シーズー
  • パピヨン
  • ゴールデンレトリーバー
  • シェットランドシープドッグ
  • バーニーズマウンテンドッグ

おすすめのブラシ

  • スリッカーブラシ
  • ピンブラシ
  • コーム

ブラッシングのやり方

長毛タイプは毛玉ができやすため毛玉を見つけたらまず指でほぐし、スリッカーブラシで少しずつ取っていきましょう。

また根元のもつれを取ることが大切ですが、いきなり根元からブラシをかけるのではなく、毛先から数回に分けて優しくブラッシングしてあげてください。

全体的にブラッシングができたらコームをとおしてもつれが残っていないか確認します。コームが引っかかったら無理に引っ張ることはせず、再度スリッカーブラシでほぐしていきましょう。

下に毛玉ができやすいところを載せていますので、ブラッシングの際はとくにチェックしてみてください。

ブラッシングを嫌がるときの対処方法

犬に「ブラッシングは心地よいもの」だと思ってもらいたいけれど、中にはもともと体に触れるのが嫌だったり、痛い思いをした経験などからブラッシングを嫌がる犬もいます。

ですが、嫌がるからといってブラッシングをしなかったら、健康面に影響がでたり、もつれを取るのに時間がかかり余計に犬に負担をかけることになります。

犬がブラッシングを嫌がる場合は原因があるはずです。その原因を考えて、適切な対策を取りましょう。

触られるのを嫌がる

犬にとって顔まわりや足先などは敏感なところで、触られるのを嫌がることが多いです。まずは犬が触られて気持ちいいと感じるところから始め、嫌がるところを触るときはおやつをあげながら進めてみてください。

散歩の後やたくさん遊んだ後など犬がリラックスしているときに触る練習をするといいかもしれませんね。

触れられることに慣れてきたら、嫌がりにくい背中から始め、腰から後ろ足、首・胸・前足とブラシを進めてみてください。

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これからブラッシングを始める犬やブラッシングが苦手になってしまった犬の練習用に最適です。

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ブラシを嫌がる

過去に痛い思いをしたことがある犬はブラシに嚙みついたり、ブラシを見ただけで逃げてしまうことがあります。

ブラシにも柔らかいタイプや固いタイプ、形状も様々です。思い切って道具を変えてみるのもよいかもしれません。

おすすめのアイテム

犬にとってブラッシングは一生していかなければならないお手入れのひとつです。だからこそブラッシングが癒しの時間となるように正しいやり方を身につけましょう。